塩素とカルキの違いは?除去すべきは?

どちらも水道水に入っているカルキと塩素。その違いをご存じですか?勘違いしやすいですがその答えは、カルキという個体を水に溶かしたときに発生する気体が塩素です。

この2つが私たちの生活にどのような影響を与えているのかを考察していきます。

塩素とカルキ

塩素とカルキ、それぞれを少し詳しく見ていきます。

塩素とは

塩素とは、私たち生き物を溶かしてしまう効果がある有毒なガスです。プールの匂いなんかがこの塩素です。

塩素は水に溶けると強い殺菌作用があり、ばい菌やカビそして私たちの肌の成分も溶かすことができるのです。

濃い塩素はとても危険ですが薄めれば、ばい菌やカビだけを溶かしてくれるのでお風呂掃除や洗濯層のクリーナーに使われています。


上の商品のように、市販の塩素系漂白剤がこれにあたります。

そんなお掃除時に便利な塩素ですが、実は普段ガスの状態です。気体として空気中を漂っていてはお掃除に使えません…

むしろ私たちが呼吸の際に吸ってしまっては危険です。そこでカルキが登場します。

余談ですが塩素普段がガス状態の理由は沸点が低いからです。興味のある方はWikipediaのデータをご参考ください。

参考 塩素Google検索

カルキとは

カルキはあるものに塩素を吸収させた個体です。つまりは塩素の保存カプセルの様なものですね。

カルキは塩素を持ち運び易くし、私たちでも簡単に扱えるようになりました。

あるものというのは 消石灰(水酸化カルシウム) のことですがここでは説明は省略します。

下の「水に溶ける塩素錠」がこれにあたりますね。

 

 

 

カルキを水に入れると、塩素のガスが出てきて水に溶けます。多少塩素臭いですが、殺菌作用がある水が完成します。

ただし、カルキを入れすぎると塩素が濃くなり私たちの肌を溶かしてしまいます。

塩素系漂白剤に触ってしまうと、皮膚のうるおいが無くなりカサカサになってしまうのはこのためです。必ずゴム手袋などを付けましょう。

水道水の塩素は危険なのか?

結論から言いますと危険ではなくむしろ水道水を安全にしてくれています。しかし除去するに越したことはないです。

塩素の効果

水道水の塩素は、すごく薄いです。殺菌効果もほぼなく、ばい菌の繁殖を遅くするだけしかできません。

それくらい薄いです。

しかしそれでも、私たちの肌を溶かす成分が確実に含まれています。

ばい菌の繁殖を防ぐ必要があるのは、水道水が私たちの家に届くまでの間です。使うときは、なるべく除去したほうがいいです。

最近では、アトピー患者がシャワーの水の塩素を除去して改善した例もあるので、自分の家ではシャワーヘッドに塩素除去フィルターを付けています。

フィルターは月1回程度交換することで塩素除去の効果を維持しています。

参考 塩素除去シャワーヘッドはアトピー改善に効果があるのか?kaminoke.science

蛇口やシャワーの塩素除去には、比較的安価な市販品が売られており簡単に手に入れることができます。

 

 

 

塩素の除去方法

塩素の除去方法は、浄水器を使うのがメジャーですが、他にも効率的に除去できる方法が2つあります。

  • 浄水器のフィルターで塩素をキャッチする
  • 活性炭を水中に入れて塩素を吸収させる
  • ビタミンCを溶かして塩素を中和する

活性炭は、入浴用の物を購入しお風呂に入れておくだけで効果があります

 

 

ビタミンCは、食用のものを入れても大丈夫ですがお風呂用の市販品があるのでこちらを使いましょう。

食用の物を使う場合は分量を間違えないように、入れすぎに注意しましょう。目安は水200Lに対して0.6g です。

 

 

「塩素とカルキの違い」まとめ

 カルキと塩素についてまとめましたが、水道水の中で除去すべきものは、塩素です。

 プールの水であれ、水道水であれ、ごく少量の塩素であっても肌への影響はあります。個人差はあれど、毎日使うものなので少なくとも水道水と、シャワーの水は塩素を除去してから使うことをお勧めします。